ドメイン駆動開発(DDD)とCleanArchitectureのエンティティはどう違うか?
双方と共にビジネスモデル定義のためのオブジェクトという点では共通だが、実際には意味は大幅に異なる。
DDDでは
以下のように定義される
主として同一性によって定義されるオブジェクトはエンティティと呼ばれる。
としている。
つまりDDDではビジネスモデルの中でも、常に同一である事を保証できるオブジェクトととして定義されるものがエンティティである。
CleanArchitectureでは
「クリーンアーキテクチャ(The Clean Architecture翻訳)」から
エンティティーは、大規模プロジェクトレベルのビジネスルールをカプセル化する。エンティティは、メソッドを持ったオブジェクトかもしれない、あるいは、データ構造と関数の集合かもしれない。
とある。
これはDDDで言うところの、エンティティ、値オブジェクト、ドメインサービス、リポジトリ(の仕様)、ファクトリ, 集約などのドメインレイヤー全体を指している。
まとめ
回答としては「DDDにおけるエンティティ」と「CleanArchitectureにおけるエンティティ」は全く異なる定義なので、使うアーキテクチャに合わせてコードを書こう。
もっと言えば - 書いているコードのアーキテクチャが、何を採用しているか? - 各用語はどういう定義なのか?
をきちんと理解して書こうという事になる。
プロジェクトによってはCleanArchtectureだけどentityをdomainというpackage名にしたりで、一見DDD風に見える事もあったり、そもそも全く異なる意味で使っている場合もある。
プロジェクトに参加したときはビジネス的な言葉、DDDでいうユビキタス言語だけではなく、こういったコード上の意味合いも慎重に確認する事が大切。